youtubeのお勧めに出ていて、何気なく聞いてみたら、妙にはまって聞き続けてしまった曲、「大天蓬」。
作業をしながらものすごく小さな音で、他の曲とメドレーにしてかけ流していて、その中で異質な声の揺らぎが耳障りに感じ、注意を引かれたのだけど、
音量を上げてしっかり聞いてみたら、その何ともいえない抑揚とゆらぎの独特さ、どこか滑稽な印象なのにドラマティックという感じ、昭和の古いドラマを連想するような声、
などなどの初めて触れる個性が癖になり、すっかりはまってしまった。
そして、ああ、京劇の歌の要素を感じるなあ、と。
中国語の抑揚(ピンイン)の特性を生かして強調しているような、音の上げ下げが印象的で、耳に残るけれど、
でも京劇の歌のようなかん高さはなく、聞きやすい。
(京劇というと、女形(おやま)の声を思い出すからかもしれない。)
京劇を学んだ歌手なんだろうか、熟練している感じだし、もしかするとだいぶ年配のベテランなのかも、と思って調べたところ、
なんと、歌い手は25歳。
おおぅ・・・。
しかもこの曲の作詞作曲もしているシンガーソングライター。
お名前は李袁杰(Li Yuanjie)とのこと。
中国語は全く分からないけど、グーグル翻訳の発音を聞くと、カタカナにしたら「リー・ユアンチェ」というところだろうか。
中国語のページを、これもグーグル翻訳でざっと見ただけなので、間違っているかもしれないが、
経歴も京劇とはまるで関係ないようだし、芸術系の学校に行ったわけでもないみたい。
人生の初期から、独自の強い個性と才能がある人って、本当にすごいな。
伝統的な歌いかたを取り入れて、どこか古めかしく聞こえる要素のある歌なら、歌い手は若者ではないだろうと思ったり、
技量がしっかりしていたら、専門の学校で学んだベテランに違いない、ただ好きなだけでこんなに歌えるはずがない、などなど、
自分の中にいろんな無意識の思い込みがあるのを、またまた自覚させられた。
25歳かあ・・・羨ましいな、その才能と、自分の持って生まれた素質を、そんなに早くから思う存分生かしていることが。
伝統的な歌いかたを取り入れて、どこか古めかしく聞こえる要素のある歌なら、歌い手は若者ではないだろうと思ったり、
技量がしっかりしていたら、専門の学校で学んだベテランに違いない、ただ好きなだけでこんなに歌えるはずがない、などなど、
自分の中にいろんな無意識の思い込みがあるのを、またまた自覚させられた。
持っている素質や才能は、楽しんで生かして、どんどん世界と共有しなくちゃね。
自分で選んで、この世に持ってきた資質なんだから。
ちなみに映画「大天蓬」は、西遊記の二次創作的な内容のファンタジー映画らしい。
元は美男の神仙だった天蓬が、暴れ回る孫悟空と戦ううちに、諸事情で猪八戒になってしまうまでの話を描いているとのこと。
う~ん、絶対見ないな。笑
すごいなと思うのは、主題曲を聴いただけで、なんとなく映画のタイプが伝わること。
例外的にはまってしまったけれど、曲を聴いた時点で、自分には興味のない映画だというのも、ゲームの映画化などにありそうな、ちょっと安手の話だというのも、ちゃんとわかった。
もちろん、主題曲がその映画の雰囲気を表すのは当たり前ではあるけれど、中国のファンタジー系の史劇を見ると、どれも似たり寄ったりの主題曲に聞こえるものが多い中、
ここまで個性的で一度聞いたら忘れられない曲で、なおかつ内容のイメージも伝えてくれるなんて、すごいなあと思うのだ。
う~ん、本当に癖になるこの独特の歌い方とサビのメロディ。
印象が濃すぎて聞くのも止まらないし、こんな特殊な歌い方とてもできるはずがないのに、つい一緒に口ずさみたくなってしまう、オソロシイ曲です・・・。笑
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